まず、基本的な人口減少に対する考え方としては、各地域に賃貸需要が強い地域というのは存在しており、そのような賃貸需要が強い地域での物件取得を目指します。
例えば、
商業施設が密集している
工場やオフィス街など勤務先に近い
公共施設や病院へのアクセスが良い
など、強みのあるエリアで物件を運営することで、人口が減少していっても賃貸需要を最後まで維持することを目指すイメージです。
また、人口が減ってしまうまでに完済したり、返済を進めておくことで、追加で修繕をしたり家賃を下げても競争力を維持できると考えています。
例えば、きこりは30年後には人口が約20%減とされている地元・北広島市で物件を所有していますが、北広島の中でも賃貸需要が強いエリアで購入しているので問題ないと考えており、実際購入して8年近く経過しますが、稼働率は95%程度で安定しています。
なお、きこりは色々な都市で物件購入を検討する中で肌感覚ですが、20年後でも人口が今より30%程度以上減らず、人口規模で5万人以上を一つの指標にしていました。完全に肌感覚ですが、これよりも数字が悪い都市の場合ですと、客付けヒアリングで自信ある回答を得られず撤退していたため、指標化していったものです。
また一つの目安として、人口3万人程度が一つのボーダーとも考えています。これを下回っている場合、10年後に売却できない可能性は高まります。
ただし、現状で人口3万人規模でも満室を維持できている場合は、市場全体が縮小しても高稼働を維持できる可能性はあるため、まずはシミュレーションを行い、キャッシュフロー(CF)が出るかどうかで判断します。
もし10年後以降の運営に無理があると判断した場合は、売却できる前提ではなく「売れない前提」で判断し、購入しないのが最も保守的な考え方です。その上で、「売れない可能性があってもリスクを取る」場合には、この価格なら確実に売れるであろう価格を事前に見極めておくことが重要です。
具体的には、
残債を算出
売却時の手残りを試算
それまでの累積CFと合わせて最終的な損益を確認
上記をした上で判断します。
売却価格の目安は、例えば以下のような条件でシミュレーションを行います
融資期間:残存期間または15年
金利:3%
返済比率:50%程度
賃料:毎年1%下落
※この条件は地域差があるため、金融機関へのヒアリングも有効です。
このシミュレーションを行うことで、10年間で得られるCFと、売却時のキャピタルゲイン・ロスが見えるため、それらを総合的に見て購入判断を行います。
最後に重要なのは、マクロ的な人口の情報だけではなく、物件ごとに
・現段階での賃貸需要が強いか
・今見えている範囲での需要の推移(工場の撤退・大学の移転など)
・一つの需要に依存していないか(学生向け需要・特定企業の従業員向けなど)
といった点を確認することです。
