管理会社が定期借家契約を嫌がる理由としては、主に以下の3点が考えられます。
客付けの難易度が上がる
入居者への説明が煩雑になる
賃料が下がりやすく、短期退去になりやすい層が入り、結果として入居者の質が下がる懸念がある
そのため、前提として 賃貸需要が弱いエリアで定期借家を採用するのは難易度が高い のは事実です。
一方で、ご懸念のように「すぐに退去させて土地として売りたいわけではないが、建物の維持管理が難しくなった場合に、補償義務などを負えないリスクを避けたい」というオーナー側の意向も、非常によく理解できます。
その場合、きこりであれば次のような考え方も検討します。
定期借家が難しいエリアでは 普通借家契約を前提 とする
ただし特約として「建物の善管注意義務を入居者が果たせないと家主が判断した場合6か月前通告をもって退去を求める可能性がある」という文言を入れてもらうことを検討する
もちろん、個別契約よりも借地借家法が上位概念となるため、法的に確実に退去させられるわけではありません。ただし、今後の入居者に対しては「この建物の特性やオーナーの考え方を理解したうえで入居してもらう」というプロセスを踏めるため、何も記載しない普通借家よりは一定の意味があると考えます。
また、
建物が古く、経年劣化により生活環境へ影響が出る可能性があること
その際、ホテル代やタクシー代などの補償はできないこと
についても明記しておくと、100%有効ではないものの、記載がないよりは幾分リスクを下げられると思います。
なお、判断にあたっては、複数の管理会社にフラットに意見を求めることをおすすめします。具体的には、以下の点を確認してみてください。
普通借家の場合、想定家賃はいくらか
定期借家にした場合、いくらまで家賃を下げれば客付けできそうか
定期借家の場合でも管理を引き受けてもらえるか
これらを比較したうえで、
「賃料・リスク・管理のしやすさ」のバランスを見て判断するのがよいと思います。
